大型特殊教習記・卒業検定

 
1997年9月11日
 

 今日は、卒業検定の日だ。1回も補習を付けられずにここ まで来れた。
11時までに集合するように言われていたので10時30分頃に自動車学校に来た。
 待っているうちにだんだん緊張が高まってきた。
 11時になったとき、「普通車の修了検定と普通二輪・大特の卒業検定を受ける方は2階の教室に行って下さい」と言われたので、 他の検定を受ける人達と一緒に教室に行った。
 その教室で検定の説明を受けた。普通車の修検を受ける人は5人、 普通二輪の卒検を受ける人は2人、大特の卒検を受ける人は私1人 だった。
 検定の説明が終わってから1階に降りて、コース図を見た。大特 はS字・クランクはない。特別なことをするのは方向転換くらいの ものだ。ただし、やっかいな点が一つあった。踏切に入る前の左折 である。あそこだけは大回りに気をつけなければならない。
 11時50分になった頃に検定員が現れた。彼は大型二輪の時の 指導員だった。
2人でコースに出た。私は発着所で待つように指示された。一方、 検定員は検定車を発着所に移動するために検定車に乗りこんだ。
 検定車が発着所に駐車したときに検定員に検定車に乗り込むよう に指示された。
これから少し走るわけであるが、これは検定とは全く関係ない慣熟 走行である。
 教習の時はドアを開けて走っていたが、今回は検定だということ で閉めることになっていたので、ドアを閉めた。ドアロックもかけ た。さらに、教習中にやらなかったルームミラー合わせもやった。
 緊張しながらエンジンを掛けて、バケットを上げる。ギアを2速 に入れ、ハンドブレーキを解除する。この時「まぁ、落ちついてや れや」と言われた。
 そして発進して、そこらを少し走って発着所に戻った。ここで、 一旦降りるように指示された。検定は乗り込んでから、降りるまで が採点対象なのである。
 背伸びしてドアのレバーを回してドアを開けて乗り込んだ。座席 に座る前にドアを閉め、ロックをかける。その後はいつもの要領で 発進する。発進して少ししたら、緊張が解けた。後は、とにかく慎 重に走った。交差点では、徐行でもいいのに一時停止してしつこく 安全確認した。優先車妨害で検定中止よりもマシだからである。そ の後は例の踏切前の左折で大回りしたが、後は大丈夫だったようだ。 そして、発着点に戻って駐車措置をとった。
 検定員に、交差点で慎重になりすぎたことや、一部安全確認を怠っ たことを指摘されたが、おおむねいい走りができていたと言われた。 最後に、ドアを開けて車から降りた。
降りた後、また背伸びしてドアを閉めた。この瞬間、検定が終わっ た。
 

 発表前に待合い室で待っていたら、普通二輪の卒検を受け た2人が入ってきて、「オレ、落ちたかもしんね」などと話してい た。
 そして、十数分後に発表があった。「合格です」
 そして、検定の説明をやった2階の教室に行くように指示された。
そこで卒業証明書を受け取った。そして、卒業証明書の記載事項に 間違いがないか確かめた。問題はなかった。
 卒業証明書を渡した年配の指導員(上の役職の人だと思う)は卒 業証明書の住所の欄を見て「あんた、田上だよね?T自動車学校は 大型特殊をやっていたはずだよ」と言った。
 私は「今年の7月に、ここで大型二輪を取ったんです。で、6カ 月以内は入校金免除なのでここで大特を取りました」と言った。
 その指導員は「T自動車学校でも大型二輪教習をやっているけれ ど・・・」と言ったので、私はT自動車学校の指導員に言われたこ とを話した。
 そうしたら、「それはおかしいね。身長が低くても免許は取れる のにそんなことを言うなんて」
 やっぱり、こういうことは自動車学校の体質らしい。S自動車学 校は学校の上層部の人から、指導員まで、「身長なんて低 くても大丈夫。努力でカバーすればいい」と考えている ようだ。
 一方、T自動車学校は「車に合わないくらい背が低い人 は身体障害者と同じで、免許を取る資格がない」と考え ているようだ。<-- 大型自動二輪 教習記参照
 それから、この指導員はこんなことも言った。
T自動車学校よりもウチの方が大型二輪の教習のレベル が高いんだわ。ウチは若い指導員が大勢いる。だから模 範運転ができるんだわ(そういえば、よく模範運転をしてくれた) ところが、T自動車学校はほとんど年とったのばっかだ。(そうい えば、T自動車学校で大型二輪を取った人がそんなことを言ってい た)」
 ということは私は、レベルの高い教習を受けたことになる。つま り、教習生に高レベルのことをさせて卒業させた、と言うことであ る。知らないうちに、高レベルなことをやってのけたんだなと思っ た。
 

 卒業証明書を受け取ったのは12時30分頃だった。免許 センターの午後の部の終了時間は1時30分である。何とか間に合 うはずだと思った私は、すぐにこの教室を出た。校舎を出る前に、 発表を受けた普通二輪教習生を見かけたが、彼らの表情から察する に2人とも落ちたらしい。
 

 私は、外に出てCBRに乗り聖篭の免許センターに向かっ た。
免許センターに行ったのは今回で6回目だ。
1回目は原付の学科試験の時。
2回目は普通車(AT限定)の学科試験の時。
3回目は中型二輪(現・普通二輪)の時。
4回目は普通車AT限定解除の時。
5回目は大型二輪の時。
である。
免許センターに着いたのは1時20分だった。
すぐに手続きをした。30分ちょうどに書類を出した。ぎりぎりセー フだった。
適性試験(視力検査)をした。全く問題なかった。
 その後、指示された教室に行き、免許センターの人の話を聞いた り、交通安全のビデオを見たりした。
 ビデオを見終わった後で、写真を撮るために廊下に出た。出たと ころでいきなり声を掛けられた。なんと、私と同じ大学の人(しかも高校も同じ)だった。
 彼は普通二輪免許をもらいに来たそうだ。私が、大型特殊免許をも らいに来たことを言うと、「そんなものどうするんだ」と言った。 私は「大型二輪免許を取ったときに免許の欄を埋めてやろうと思っ たんだ」と言った。
彼は大型特殊免許よりも大型二輪免許を持っていることに驚いたよ うだった。
 彼と話しているうちに写真を撮る番が来たので、免許証の写真を 撮ってもらった。(しかし、どうしてここで取ると悪人顔で写るの だろうか?)
 しばらく待たされたのち免許が交付された。写真の写りは前回の 免許証よりまぁマシかなといった感じだった。
 1回目の教習からたったの4日で免許を手にすることができた。 ここまでうまく行くとは思わなかった。
 免許をもらってから、免許の種類の欄の”1”の部分が5つ付い た免許を見て、いい気分にひたっていた。


大型特殊教習記・エピローグ

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最終更新日1999年2月25日