1997年4月30日
私は以前から大型自動二輪の免許を取ろうと思っていた。
しかし、心配なことがあった。ナナハンにまたがって足が届くか、ということである。ちなみに私の身長は155cmだ。
そこで、地元の教習所(以後、T自動車学校とする)にお願いして教習車にまたがらせてもらった。
その教習所のGSF750にまたがらせてもらった。片足のつま先だけではダメで両足のつま先が届かなければならないという。両足のつま先は何とか着いた。しかし、指導員はかなり長い間、バランスが取れているかどうか見ていた。
中型二輪免許を取る前にここのFZ400Rで同じことをしたことがある。あの時は、まともにバランスを取ることができなかった。しかし、もはやあの時の自分ではない。
GSF750のバランスを取ることはそう大変なことではなかった。
しかし、指導員はこう言った「このバイクはある身長以上の人が乗ることを前提に作られているからね。君は苦労すると思う。だから50時間は補習をつけるよ。(普通二輪免許を持っている人の規定は12時間)50時間乗っても卒検に受かる保証はないけどね」
また、こんなことも言った「スラロームを4秒以内にやってもらう。卒検ではここまでやる必要はないが、それくらいのレベルにはなってもらう。(あれ、スラロームは7秒以内じゃなかったけ?)それからこのコース内で80km/h出してもらう(卒検ではこんなことやる必要がない。せいぜい40km/hくらいだ)」このコースは二輪専用コースでかなり狭い。一番長い直線でも、うちの大学キャンパス内の一番長い道路の3分の1位の長さ(約40m)しかない。
ふざけたこと言うんじゃない。と内心思っていたが、あえて言わなかった。
大型二輪であっても、背が低くてもテクニック次第で何とかなるはずなのだ。それなのに、頭から「教習時間最低50時間」と決めつけるのはどうかしている。身長だけでテクニックを判断することができるのか?
こんな考えの持ち主は指導員たる資格無しと言っても決して大げさではあるまい。
こんな所にさっさと見切りをつけて、他の自動車学校を探すことにした。
5月1日
私はもう一校行ってみることにした。
3度目に行ったのは、R8号線の近くにあり、土田商会の常連の一人が大型二輪免許を取った自動車学校(以後、S自動車学校とする)である。
M自動車学校と同様、ここの教習車はCB750だった。もちろんつま先立ちになったが、ここの指導員が「問題ない」と言ってくれた。
ここでも、指導員にT自動車学校のことを話したら、M自動車学校の指導員が言ったことと同じようなことを言った。
5月6日
M自動車学校に入校申し込みをしに行った。予想されたことであったが、予約がたくさん入っていて3カ月待ちになるとのこと。
5月10日
土田商会に行った。ここの常連の一人が、自動車学校で大型二輪免許を取った。
彼はゼファー750でやってきた。
彼は私にゼファーをまたがらせてくれた。この前のCB750よりも足つきがよく(足がべったり、とはいかなかったが)車重も軽かった。
彼の身長は私より少し高いくらいだった。が、T自動車学校の時のように何か言われたりしなかったそうだ。
彼は5回の補習を受けて、卒検は一発で受かった。
これだけでもT自動車学校の指導員の言葉がいかにばからしいことかが分かる。
やってみなければ分からない、のだ。
5月11日
私は、S自動車学校でナナハンに乗っていた。
その10日前
土田商会で「大型二輪体験教習」というポスターがはってあったのを見つけた。
ポスターによると、定員は50人で4校の自動車学校(4校の中にはS自動車学校があった)から一校を選んではがきで応募する。先着順で決める。とのことだった。
ポスターは一週間前にはったものだという。ということはもう手遅れではないかと思った。が、当たったらもうけものと思って、はがきを出した。
そうしたらある日、S自動車学校から電話がかかってきた。「体験教習に来て下さい」という電話だった。
5月12日
S自動車学校は昼間だったらすぐに乗れるということが体験教習の時に分かったので、M自動車学校の予約を取り消してS自動車学校に入校した。(M自動車学校には悪いが、さすがに3カ月待ちはつらいと思った)
大型自動二輪教習記・第1段階へ