卒業検定
4月9日
昨日から大学が始まった。これ以上教習が長引くと、どう時間をやりくりしても講義をさぼらなければならなくなる。だから、一発で合格しなければならないのだ。
この日に自動二輪の卒検を受けたのは私だけだった。そして私は検定員に第2コースで検定を行うと告げられた。
さて、第2コースはどんなコースなのか?
発着点で乗車、障害物、S字・クランク、8の字、スラローム、急制動、踏切、坂道、1本橋、発着点に戻り駐車、そして降車して検定終了。
この順で走る。なお、ミスコースをしても減点にはならない。ただし、その分走る距離が長くなるので、ミスをして減点される可能性が高くなる。
午後12時、発着点には6番と8番の2台のCBが並べられていた。検定を受けるのが私一人ということなので、どっちに乗って検定をするか選ばせてくれた。私は柄にもなく縁起をかついで「末広がりということで8番がいい」といって、8番の検定車を選んだ。
検定車のハンドルを握って、車体を垂直にし、サイドスタンドを外す。この時点で検定開始とみなされる。そして後方確認をし、右足を大きく振り上げてバイクにまたがる。最初の難関をクリアした私はエンジンキーをひねってONにする。そして、シフトペダルをかき上げてニュートラルにする。そして、左足を地面につき、リアブレーキを踏む。これでエンジンを掛ける準備が完了する。
この状態で、セルボタンを押す。セルモーターの音とともにエンジンが掛かる。クラッチを切り、シフトペダルを踏み込む。1速に入る。スロットルを徐々に開けて、半クラッチにする。バイクが動き出す。クラッチを完全につなぐ。
この一連の操作をしているときに気がついた。このバイクのエンジンは吹けが悪い。しかも、レバーの遊びが大きすぎる。コントロールしづらい。これでは末広がりの8ではなくて、八方ふさがりの8か?しかしもう後には引けない。
コースを走り終えて発着点に戻った。一本橋を超特急で抜けたことと、坂道で2速発進してしまったこと以外に問題はなかった。
監視塔から検定員が降りてきた。やはり一本橋のことを指摘された。また加速が鈍いことも指摘された。コースを思い出しながら走っていたからあまりスピードを出せなかったのだ。
私はヘルメットを脱いだ。この瞬間、今までの疲れがどっと出た。
中型自動二輪教習記・合格発表へ
前のページに戻る