第1段階

1996年3月29日

 この日から中型二輪教習が始まった。教習車はCB400SF、シート高770mm、乾燥重量173kg(装備重量約190kg)FZよりもシートは低いが車両重量は重い。
 教習時間は技能10時間(第1段階2時間、第2段階5時間、第3段階3時間)学科4時間(普通免許を取得してから一年未満の場合)である。なお、この教習時間は当時のもので現在は道交法の改定により教習時間が大幅にが変わっている。
 

 私は教習手帳を受け取ったその日のうちに予約を2時間入れた。

 

 第1段階1時間目
 初めての教習である。初めて見たCBはとてつもなく大きく見えた。指導員は私に取り回しをするように指示した。初めはCBのデカさに驚いたが、簡単に取り回しができた。NSとたいして変わらないじゃないかと思った。取り回しのコツはいかにバイクを地面に対して垂直に立てるかである。そうすればバイクの車重の全てを地面に支えさせることができる。
 しかし、ここでいきなり注意されてしまった。取り回しをするときは、ブレーキレバーに手をかけておかなければならない。私はそれをやっていたが、人差し指と中指しかかけなかった。それがいけないと言うのだ。
 

 次に指導員は私にセンタースタンドをたてるように指示した。ハンドルをまっすぐにし、右手でバンパーをつかんで、センタースタンドの踏み込む場所に右足を乗せて、左足を浮かす。そうしたらいとも簡単に後輪が浮いて、スタンドが掛かった。あのときFZで筋肉痛になるほどの力を入れて何とか掛けたのは何だったの?とこの時思った。
 次に指導員は転倒車の引き起こしをするように指示した。これも簡単にできた。これは脚力をうまく使うのがコツである。
 

 さて、問題(?)の乗車である。予想どうり左足のつま先しか足が届かなかった。だが、別に苦にならなかった。バイクを地面に対して限りなく垂直にすれば、ほとんど足に負担がかからないのだ。
 しかし、バイクにまたがるまでが難しい。背がそこそこあれば問題ない。ないから問題なのだ。だったら、サイドスタンドを掛けたまま左ステップに足をのせてシートに両手をついて右足をあげて乗ればいいじゃないか、と思うだろう。しかし、自動車学校ではなぜかそうさせてくれない。必ずサイドスタンドを外してからまたがらなければならない。背が低いからといってもダメである。
 免許を取った今は、サイドスタンドを掛けたまままたがるし、CBRの場合ブレーキレバーもクラッチレバーも2本掛けである。なぜなら、それらの方法は私にとって必然性がある方法だからだ。急にハンドルを取られた場合、指が4本ともグリップから離れていては都合が悪い。それに私の場合、2本掛けでもレバー操作のために必要な力が出せる。
 

 さて、その後の発進操作も全く問題はなかった。それどころかCBは低速トルクが異常にあるのでアイドリングでクラッチをつないでも問題なく走る。こいつはNSよりも楽だ。
 
 指導員は1〜2速を使ってコース外周を走るように指示した。2速アイドリングでも結構速く走れることが分かった。
 
 この後少し走ったところで教習が終わった。指導員は「君の走りは特に問題はなかった。次の時間はみきわめだ」と言って教習手帳にはんこを押してくれた。


 
第1段階2時間目
 1時間目とほとんど同じことをやった。が、今度は3速も使い、信号のある交差点も走った。
 もちろんみきわめをもらうことができた。入校したその日に第1段階を終えてしまった。家に帰ってこのことを親に言ったら驚かれてしまった。

中型自動二輪教習記・第2段階

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