運転免許取得エピソード

取得済み免許一覧
  
免許 取得日
原付免許 1993年(平成5年)8月6日取得
普通免許(AT限定) 1995年(平成7年)8月25日取得
自動二輪免許・中型限定
(現・普通二輪免許)
1996年(平成8年)4月16日取得
普通免許限定解除 1996年(平成8年)8月2日限定解除
大型二輪免許 1997年(平成9年)7月2日取得
大型特殊免許 1997年(平成9年)9月11日取得

 

原付免許

 原付免許を取得したのは17歳(高校2年)の時だった。

 なぜ16歳でないのかというと、免許センターが土日開いていないために夏休みが来るのを待たなければならなかったから。(高校をサボるわけにはいかなかった)
 で、夏休みが来るのを待っていたら誕生日を過ぎてしまったというわけである。

 原付免許を受けるためには、免許センターでの学科試験を受ける前に、自動車学校で行われている原付講習を受けなければならない。(これは新潟県の場合。学科試験の後に原付講習をやる都道府県もある)

 この原付講習のエピソードは「バイクとの出会い」に書いた。

 さて、原付講習を終えて高校の友人に話したら「なにぃ〜、おまえが原付免許取るのか?」と驚かれた。
 私には「バイク乗り」というイメージが高校の時も、大型二輪免許を取得した現在もまるでない。だから高校の時も驚かれたし現在も驚かれている。

 そして、8月6日に免許センターに行き、学科試験を受けて一発で合格して原付免許を取得した。
 新潟県の場合、運転免許は即日交付である。(他県の場合1週間くらいかかることがあるそうだ)
 原付の場合、午前は8時から始まり、11頃にはもう免許がもらえる。
なお、落ちた場合は午後にもう一度受けることができる(多分)。
 原付の学科試験の合格率は50%と普通免許などの学科試験の合格率よりも低い。

これは何も勉強せずに受ける人が多いからである。「所詮、原チャリだろ?楽勝だぜ」と。
 原付の学科試験は勉強すれば簡単だが、しなければほとんどできないだろう。
私は原付の学科試験問題集を一冊買って、10時間ぐらい勉強して試験に臨んだ。

 原付免許を交付されて、家に帰ったときは1時を過ぎていた。食事をとってすぐにミントを借りて、家の近くを30分くらい走った。スピードになれていなかったので、20km/hくらいしか出せなかった。それでも右手一つで簡単に加速する原付に乗るのが楽しくてしょうがなかった。
 家に帰ったら、くたくたに疲れてしまった。原付になれていないからである。
 とある原付スクーターの広告のキャッチコピーに「家から5kmの大冒険」というのがある。このキャッチコピーは今考えればうまいキャッチコピーだと思う。初めて乗るバイクでの5kmはまさしく大冒険なのだ。

 2日目になんとか法定最高速の30km/hまで出せるようになった。
 3日目に初めて国道(403号線)に出た。車に抜かれるたびに冷や汗をかいた。
 4日目に私の中学校の時の友人に「バイクで隣町に行かないか?」と誘われた。友人の一人はNS−1、もう一人はNS50Fで、2人ともリミッターカットしていた。
 バイクに乗りなれていた2人に追いつくのは大変だった。というより追いつけなかった。なんといってもこっちは30km/h出すのがやっとなんだから・・・。聞けば、2人は80km/h以上出していたというし。
 あとでNS−1かNS50Fに乗せてもらったが、半クラッチが全くできずに50cmも動かせなかった。
そして車体が異常に大きくて重く感じた。こんなもの自分の体格じゃとても乗れないと本気で思った。(しかし、将来のことは分からないものである。現在はそのNS50Fがセカンドバイクで、私が持っているバイクでは「小さい」方だし、「大きい」方のCBR250Rも今となっては大きいとも思わないようになってしまった。なお、身長は当時も今も変わっていない)


 夏休みが終わって高校で、原付免許を取ったことと乗っているバイクのことを話したら、NS−1やTZR50に乗っている人たちに「よしゆきにはそれくらいのバイクの方がいいよ」と言われた。その時は半クラッチができなかったから「悔しいがしょうがない」と思っていた。
 彼らは、「80キロ出した」とか「90キロ出した」とか「ひざスリやった」とか言って自慢しあっていた。正直言ってうらやましかった。別にめちゃくちゃなスピードを出したいわけではなくって、そういうことができるポテンシャルを持っているバイクを持っていることと、そういうバイクに乗る能力を持っていることがうらやましかった。

 高校3年生時の冬、まだ進路が決まっていなくて先行き不安な人たちが集まって話していた。バイクの話もあった。「オレ卒業したらすぐに中免取って400ccに乗る」とかそういった話だった。私は「中免は無理でも小型二輪は取りたいなぁ、原付の30キロ制限から解放されたいし」と言った。例によって「おまえには無理無理」と言って笑われたのは言うまでもない。

普通免許(AT限定)

 1995年。無事に進学できた。
が、合格したのが後期の試験だったので、高校在学中に普通免許を取ることができなかった。
 普通免許の教習を始めたのは、1995年の6月3日。教習所はT自動車学校。(「二輪教習記」で叩きまくっている所)ここを選んだ理由はただ一つ。家からもっとも近い。ただそれだけだ。
 AT限定を選んだのは、「走る・止まる・曲がる」の3つを覚えるだけでも相当な苦労をしそうなのが予想できた(実際そうだった)上に「ギアチェンジをする」が加わったらもっと大変なことになると思ったからだった。
 それにMTに乗りたくなったらAT限定解除をすればいいだけのことだ。その方が結果的には安く上がるはずだ。(実際にそうだと思う)
 それから、男でAT限定で取りに来る人はこの当時は極めてまれだった。当時はAT限定といえば、取るのは女の子か、中年を過ぎて取りに来る人かどちらかだと言われていたものだった。(これだけAT車が普及しているのにMTで取る人が多いのは、「男はMTで取るに限る。ATで取るのは男の恥だ」なんて思っている人が多いからだろう。大学の駐車場に止まっている車もほとんどATである。私は恥うんぬんより実質を重視したに過ぎない)
 したがって、受け付けで「AT限定で」と言ったときに窓口の人は「AT車しか乗れませんよ」と再確認したほどだった。
 そして、入校式の後にAT限定の黄色い教習手帳と原簿を渡された。(今はAT限定は緑になっている)ちなみにMTはピンクだった(現在は水色)。
 で、技能教習の方だがATでもかなり苦労した。ただでさえ、「走る・止まる・曲がる」で苦労しているのに「呼称確認」させられたからだ。例えば、発進時の「発進、後方よし」交差点通過時の「右よし、左よし」とか。
 なれていないことをするときは、それをするだけでかなりの労力を必要とする。それを繰り返すことで動作を学習し、労力を軽減することができる。
 それなのに、よけいなことをさせられてはかえって注意が散漫になる。「発進、後方よし」と言っている間に、前方の注意が散漫になってしまったりする。一体何のための呼称確認か?
 動作に慣れれば他のことにいくらでも注意は払えるのに。今だったら、複数の車の行動予測くらい簡単にできる。と、同時に車に異常があったらすぐに気が付くことができる。
 それから、もう一つ。自動車学校によってはこの「呼称確認」をさせないところもある。理由は、「呼称確認で注意が散漫になるとよけいに危ない」からだそうだ。
 教習に話を戻すと、AT限定にも関わらずに私は「教習所劣等生」だった。
が、何とか8月24日に卒業することができた。これで、あのいまいましい指導員達とはおさらばだ。
 卒業式の後で、「中型二輪免許を取りたいので・・・」という話をして彼らがどういう反応をしたかは「中型自動二輪教習記」で書いたとおりである。
 まともな対応をしてくれたら、AT限定解除も自動二輪も大特もここで取っていたものの・・・。彼らのせいでT自動車学校は数十万の損失(逸失利益)を出した。彼らのせいではなく、その程度の企業文化(自動車学校は民間企業である)しか持てなかった自動車学校(と、この「企業」の親会社)のせいかもしれない。いずれにしろ、間抜けである。お笑いである。
 この自動車学校を卒業し、免許を手にした後はのびのびと運転することができた。この時、何事ものびのびとやることが上達の秘訣であることを再確認することができた。

中型二輪免許

 T自動車学校で何と言われようと、中型二輪免許(それが無理ならせめて小型二輪免許)を取りたいという気持ちは変わらなかった。
しかし、クラッチの操作ができないこと、400ccの教習車のバランスが取れないこともまた、事実だった。
 そこで、10月に中古のNS50Fを買って練習することにした。中型二輪を取った後にNSのエンジンをボアアップして小型二輪にしてしまえば、あの30km/h制限から解放される。これだけでも二輪免許を取る価値は十分にある。
 原付を30km/h制限にして、ライダー達に二輪免許の取得(つまり技術の向上)を促すように行政がしむけているのなら、すごいことだ。すばらしい交通行政だ(笑)
 残念ながら、この国の交通行政はそんなことができるほど成熟していない。また、これから成熟するとは思えない。原付の30km/hはただの時代錯誤であり、事なかれ主義の産物である。日本の恥だ。
 以前、私のバイクのページを見た在日アメリカ人から英文のメールをもらったことがある。
 内容は「ミントを買おうと思っているが、このバイクは4馬力しかない。このバイクでも東京の交通の流れに乗れるのか?」という質問だった。
 その質問に対し、以下のように答えた。

Do you think the Mint is fast enough for Tokyo traffic?
 「ミントは東京の交通の流れに乗るには十分に速いか?」

I think Mint's maximum speed is not enough for Tokyo and other area traffic.
 「ミントの最高速は、東京や他の地域の交通(の流れに乗るの)には十分でないと私は思います」

But true problem is not Mint's maximum speed but 50cc motorbike cannot run over 30km/h by Japanese traffic law.
 「しかしながら、本当の問題はミントの最高速ではなく、日本の道路交通法によって50ccのバイクが30km/hを越えるスピードで走れないことです」

Japanese 50cc motorbike rider must choice "keep traffic law" or "save my life". Those are incompatible.
 「日本の50ccバイクのライダーは『道路交通法を守る』か『自分の命を守る』かを選ばなければなりません。これらは両立しません。(これらを同時に満たすことはできません)」

 この後、彼からは「90ccのスクーターを買うことにしました」というメールが来た・・・。
 「道路交通法を守り」なおかつ「自分の命を守る」ための中型二輪免許は思っていた以上に簡単に取れた。このもようは「中型自動二輪教習記」に書いているので割愛する。
 そして、当初はNSをボアアップするつもりだったのだが、CBR250Rを買うことができたので、ボアアップはやめてNSをセカンドバイクにすることにした。
 NS50Fにはあまり乗らなくなったが、近くに買い物に行くとき、目的地に自動二輪が停めにくいとき、CBRが整備中のとき、冬場などに乗っている。
 CBRのおかげで長距離の移動がずいぶん楽になった。また、さらなるステップアップを可能にした。


普通免許限定解除

 中型二輪免許を取得した年の夏、普通免許の限定(AT限定)を解除することにした。
たいていの人は、MTで取ってしまうか、ATで取った人はずっとATで通す傾向が強いのでこの普通免許の限定解除をしようとする人はそういないらしい。

 初めからMTで取れば良かったのにと言う人も少なくなかったが、私の場合段階を踏んで取った方がいいと判断したからそうしたのだった。しかし、就職して会社の車を運転するとなるとそうは行かなくなる(社用車はほとんどMT)それにせっかくだからMT車にも乗ってみたいとも思っていた。

 実際は教習が始まると、ギアチェンジと普段の「走る・曲がる・止まる」がうまくできなくなる。これはギアチェンジになれていないからだが、指導員はこのことを見抜けなかったらしい。私に言った「君はペーパードライバーだね」と。
私は「コイツは人のこと見抜けないのか?人間観察能力を欠いているようだ。コイツは単に年だけくったクチか」(笑)
と思っておとなしくしていた。
 結局無事に限定解除できたが。、学生のうちはほとんどMT車に乗らなかったのだった…。


大型二輪免許

 道路交通法が改正されて(1997年4月)、指定教習所で大型二輪免許が取れるようになった。
せっかくなら大型二輪も取ろう!そう思って取ることにした。どうせ取るなら学生のうちに取った方が楽だと考えたからだ。
 例によってT自動車学校には(中型取ったのにも関わらず)「どうせダメだね」みたいなこと言われたが、とっとと別の自動車学校に行くことにした。S自動車学校である。
 実際にCB750に跨ってみると、かなり重いが、片足のつま先立ちで支えることができる。これなら問題ない。
ただ、実際に教習が始まると、中型二輪の時と同じようなことでも要求レベルが高くなっており、さらに一本橋と波状路でかなり苦労することになった。
 それでも安定性は抜群にいいので、むしろ通常に走っているときはCBRよりも楽なくらいだった。
そして、結構な補習がついたがそれでも無事に卒検は一発で合格することができた。
 しかし、今までFJ1200にちょっと乗っただけで実際に大型二輪免許が役に立ったことはない。
だが、就職してお金が貯まるようになれば、いつか大型二輪に乗れる日が来るだろう。

大型特殊免許

 バイクにとって、大型車(四輪)はあまり近寄りたくない相手である。大型車にとってのバイクも同じであろう。
大型車から見れば、バイクは小さいのですぐに大型車の死角に入りやすい。それならそういったことを少なくするためには自分も大型車を乗る機会があればそういったことを知ることができて、危ない目に遭わなくて済むだろう。
 それなら大型(四輪)を取ってしまおう。しかし、大型免許は20万くらいかかる。今はそんなお金はない。そこで目を付けたのは大型特殊免許。これなら技能6時間(普通車の免許がある場合)で済むので、卒検代をいれても5万ほどで済む。
 そういういきさつで大学生としては珍しく、大型特殊免許を取ることにした。
 大型特殊車(ホイールローダー)は大きくて操作が難しいと思ったが、意外と小回りが利き、内輪差・外輪差もない(これはステアリングの機構による)むしろ普通車の方が運転が難しかった。
 結局簡単に大型特殊免許を取ることができた。しかし、これが今後役に立つかどうかは疑問であるが、それでもなかなか楽しかった。

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最終更新日1999年9月11日